絶滅動物を知ろう!

はじめに

  • 生命誕生の後、25億年という長い長い年月が過ぎたとき、突如無数の多細胞動物が現れました、これはカンブリア紀の爆発と呼ばれる出来事でおよそ5億7000万年前のことです、このとき誕生した動物は体がより複雑で大型で多様になり、ついに人類が出現しました。
    ただ、人類誕生までの道は決して穏やかなものだったわけではありません、その過程には多くの生物の絶滅が繰り返されたのです。アメリカの有名な古生物学者アルフレッド・ローマーに「動物は絶滅するのが運命であり、生き残るのは例外である」と発言させるほどでした。絶滅劇の中でも特に酷かったのが数回あった大絶滅と呼ばれるものです、たとえばベルム末期の大絶滅は海洋生物の70%〜90%が死に絶えたという凄まじいものでした、恐竜が白亜紀末期に消滅した時も酷いもので、約40%の動物が絶滅しました。
    しかし、こうした大絶滅の後には生き残った生物から新しい仲間がたくさん進化しました、ベルム紀の大絶滅を乗り切ったものの中から最初の哺乳類が出現し、白亜紀の大絶滅の後には哺乳類が爆発的に栄えたのです。

    哺乳類の時代になってからも絶滅は続きました、大絶滅から比べれば小規模ですが、おそらく1万種以上が絶滅したと考えられています。この数字は化石として知られている絶滅哺乳類が17目139科1930属で、現在生きている哺乳類が20目118科932属5000種ということから推定したものです、哺乳類の絶滅率は8000年に1属、鳥類は50〜300年に一種と計算され、小さな絶滅とはいえ大きなものだったことが分かります、しかしこれらは生存競争で負けたものたちが絶滅したわけで、弱かったり環境に適していなかったりしたものたちの絶滅を通して今いる馬や牛、ライオンや狼、そして人類などが誕生し、最後のころになって現代の人が進化してきたわけです。

    ところが人が出現して問題が発生しました、人が登場してから野生動物の絶滅が急激に増加したのです、3万〜1万年前に起こった狩猟による絶滅です、マンモスを狩る人は世界中に移住しましたが、アメリカ大陸では大型哺乳類のうち70%が、ヨーロッパでは50%が、オーストラリアでは30%が絶滅したのです、槍などの武器を使い、火で追い立てて群れごと崖から落とすなど、野生動物の乱獲が原因です、人類によって起こされた最初の大絶滅だといえます。

    人類の進歩によって小船で海洋を渡る技術を獲得すると、次は島の動物たちの絶滅が起こりました、紀元前2000年〜1000年にかけてマダガスカルやニュージーランドにポリネシア系人種が移住したといわれますが、マダガスカルでは現在までに大型のキツネザル類の40%が絶滅し、ニュージーランドでは13種のモアの殆どが絶滅したのです、絶滅率は哺乳類で数百年に一属、鳥類で数十年に一種とスピードが上がりました、しかしこれらは人類が生き残るための犠牲であり、自然界で生き抜くためには仕方なかったことなのです。

    1492年にコロンブスが新大陸を発見し、1498年にはバスコ・ダ・ガマがアフリカの希望岬を回り、インド航路を開拓し、1519年にはマゼランが南アメリカの南端からモルッカ諸島を経由して世界周航を果たしましたが、この頃から絶滅はさらにスピードを上げました、野生動物を食料としたり、珍しい動物を本国に持ち帰ったり、次回の探検の為に島にヤギや豚を放して生態系を破壊したのです。

    1600年頃から人々が新しく発見された土地に家畜を連れて入植したりするようになりました、そして蒸気機関が発明され、産業革命が起こりました、産業革命は1760年頃から1830年頃までのイギリスの改革に続いて、欧州の大陸諸国にも続いて起こり、日本でも1880年代に紡績業に機械化が起こりました、17世紀から始まった野生動物の絶滅は凄まじいものでした、哺乳類では19世紀までに36種が絶滅し、1801年〜1850の間に11種、20世紀までに31種、1944年までに40種が絶滅しました、鳥類では17世紀から19紀中頃までに約60種が絶滅し、1850年からの100年で約40種が絶滅しました、絶滅のスピードが早まっていることが分かります、これは人類による二回目の大絶滅の始まりです。

    17世紀からの大絶滅は全てが人間によって引き起こされたわけではありません、フィッシャーによれば17世紀以降に絶滅した動物の25%は自然に絶滅したものです、でも残りの75%は人間が直接または間接的に引き起こしたものです、内訳は19%が環境破壊によるもので、23%が人間が持ち込んだ外来動物によって、33%が狩猟によるものです、いかに人間の活動が自然界に大きな影響を及ぼすのかが分かります、このペースでいけば1年に一種絶滅する状態になってしまうかもしれません。

    生命の歴史の中で多くの動物が絶滅してきたことを前に述べました、ですから今の大絶滅も仕方がないことなのではないかという考え方もあります、しかし自然に発生する絶滅と人間によって起こされる絶滅とでは大きな違いがあります、自然発生する絶滅では次に進化する子孫を残すことが特徴で振るいに掛けるというような効果があります、その結果より環境に適した新しい動物が現れ人類も生まれたのです、しかし人間が起こす絶滅は根絶やしであり子孫は何も残らず、地球の自然が必要としている生き物を一種ずつ消していっているのです、生命の数は有限で互いに結びついて大きな網を作り自然の中で共存しています、網の目に当たるのが一つの種であり人間もその目の一つです、これが一つ一つ解れていったらどんなに大きな網でもいつか壊れてしまうのは明らかです。

リンク

☆絶滅危惧種の一覧表
http://www.zetumetukigushu.com/

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